大正野球娘。 第1話『男子がすなるという、あれ』

 BS−TBSで視聴。大正14年ということは、あと一年で昭和という時代に変わるということで、この国がもうきな臭い時代に突入しかけていた頃が舞台ということですね。女性が社会進出を試みるも、男性社会の分厚い壁に阻まれていたそんな時代。
 「歴史」というものは出来事や情勢といったものを記録しておくことには長けておりますが、市井の人々の暮らしというものを顧みることはあまり得意ではありません。どんな時代であっても、人々には楽しみも安らぎもあったと思うのですが、どうでしょう。 画面の中の少女たちの明るい笑顔を見ていてそんなことを感じてしまうのは、ジジイになった証拠ですかね(笑)
 不自由な時代に少女たちが野球をする物語。動機は「女の意地」か(笑) 実にシンプルな動機で清々しい。この作品の時代考証がどこまで正しいのかは分かりかねますが、雰囲気が伝わってきたので問題なし! と。
 部員集めから始まりましたが、練習風景から想像いたしますと前途多難でしょうか。女性が野球をする体力的な困難さと、時代から来る社会的な壁を打ち破ることができるのか、それとも砕け散ってしまうのか、これは中々面白い作品かもしれません。