バスカッシュ! 第9話『アイドル・アタック!』

テレビアニメーションバスカッシュ!」監督交代のお知らせ
 現在、MBS・TBS系全10局で放送中のテレビアニメーションバスカッシュ!」を応援頂き誠にありがとうございます。
 「バスカッシュ!」は弊社所属の河森正治(プロジェクト・ディレクター)とロマン・トマ(メカ・コンセプトデザイン、美術監督)との共同原作の弊社オリジナル作品です。
 本作品は、アニメーション監督として板垣伸氏を迎えて制作を進めてまいりましたが、ドラマ性、エンターテインメント性をより色濃く表現し、作品を強化していくため、番組序盤よりスーパーバイザーとして参加しておりました佐藤栄一氏を、板垣氏に代わり、新たに監督起用したことをご報告申し上げます。
 作品の企画当初のコンセプトでもある「常識をぶち破る」、「ストーリーがジグザグにパスされる」を実現するため、佐藤監督であれば、素晴らしいアイデアで作品の目指す方向をクリエイティブに開拓できると確信して、監督交代に踏み切りました。
 弊社としては佐藤監督を中心に「バスカッシュ!」の更なる飛躍に向けて発奮して臨むしだいです。
 現在、後半の展開に向けて制作も鋭意進行中でございますので、今後の「バスカッシュ!」にご期待いただくとともに、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

2009年6月25日
株式会社サテライト
代表取締役 佐藤道明

バスカッシュ!」公式サイト「制作体制変更のご案内」より
 う〜ん、原作と総監督的(そういう表記ではありませんが)立場に河森さんが就いていて、脚本・シリーズ構成に佐藤竜雄さんがいて、さらに上記の内容を信じれば制作当初から「スーパーバイザー」として佐藤栄一さんがいた、と。それではこの作品にどれくらい板垣さんの意向を反映できたのか不明ですね。当に
「船頭多くして船山に登る」
といったところでしょうか。いや、そもそも船出の前に意見の統一が出来ていなかったということがわかったような気がいたします。これでは制作担当者の怠慢な仕事のあおりを板垣監督が背負わされたということでございますね、納得。
 この監督交代劇が作品に上手く働いていただきたいものでございます。そうでないと板垣監督も浮ばれませんし(死んでません!)
 「エクリップス」本格参戦。しかし河森さんは本当にアイドルが好きだなぁと苦笑。絵は若干不安定な部分もございましたが、CGによるアクションシーンの美しさが他の部分を圧倒しておりました。と申しますかそこの印象が強いですから他はあまり、ね。
 ストーリーはやや強引な印象でしたが、あまりノンビリもしていられないのでしょうか? エクリップスの三人が出てきたことによってミユキとセラの存在が希薄になりそうで不安。上手く捌いて頂けたら幸いです。
 で、キャラはともかく「バスカッシュ」というスポーツの魅力が足りないという一番の問題が未だ解消されておりません。私見ですがバスケを元ネタにしたことが間違いだったような気がいたします。むしろアメフトを元ネタにゲームをひねり出した方が良かったのでは? と。
 アメフトであれば肉弾戦もあり、ロングパスもあり、ボールと関係の無いところでの闘いもあり、さらに戦術的な面白さもございますので「見る」スポーツとしては最適ですし、ロボットを使ってやる意味もあったと思うのですが、いかがなものでしょう。
 バスカッシュは仕掛けに過ぎない、観て欲しいのは別のものということは分からないでもありませんが、それなら余計にその仕掛けが魅力的でありませんと最後まで引っ張ってゆく力が足りないような気がいたします。