真マジンガー衝撃!Z編 第8話『誕生!あしゅら男爵!』

 先週「せめて一話に一回はマジンガーの活躍が見たい」旨の感想を書きましたが、今週は念願のマジンガーの活躍を観る事ができました。出来たのですがなんと申しましょうか(笑) キャラの立った「生身の人間」(と書いていいのかどうか迷うところではございますが)の方が、マジンガーや機械獣よりも目立っておりますから、もうね。
 出てくる人物が揃いも揃って「フォースの暗黒面」に落ちたような壊れっぷりでございますから、物言わぬマジンガーの影が薄くなるのも仕方のないことでございますが、同じ人間キャラでもこの作品で正義を成す筈の「弓親子」の空気振りは尋常ではございません。不憫です(笑)
 人間の「聖俗」の仮面を笑い飛ばして暴くのは永井作品の永遠の主題でございますから、個性のないキャラは必然的に影が薄くなり、やがて退場するしかないのですが、本作の場合濃すぎるキャラの中に「無個性」として居場所を確保できはしないかと応援しております。
 スポンサーサイドの顔を立てるため「マジンガー」という商品を押し立ててはおりますが、その制約を取り払い今川版「ガクエン退屈男」が見たかったなぁと夢想しております。