シャングリ・ラ 第四話『超秋葉原』

 アトラスから脱出した國子たちと、アトラスに移り住み美邦の侍女に成り上がったミーコの描写や、超秋葉原グラファイトを売りに行く國子のお話。
約半年に亘る長丁場の作品ですから、現時点で思い込みや勝手な推測による感想は控えますが、現在に至る展開は間延びに見えてしまいます。この物語が「國子」を中心に回るお話であることはもう分かっておりますから、國子には主人公としての立ち居振る舞いを期待しております。「巻き込まれて流されて」という展開よりも、「決意して立つ」という主人公であって欲しいものです。
 アトラスや自分たちの境遇の矛盾に気がついた國子でしたが、「だからこうしよう」といった心境の変化はまだ描かれませんでした。ここがはっきりいたしますと、物語としての「芯」ができて随分見やすくなると感じておりますが、どうでしょう。早晩そうなるでしょうから、今は「それ」待ちでございます。
 前回もそうでしたが各所にゴンゾらしからぬ作画の乱れが見られました。ゴンゾといえば何はなくとも高品質が代名詞でしたが、もうかつてのゴンゾではないということなのでしょうか。寂しく残念でございます。