シャングリ・ラ 第三話『天地層造』

 魅力的な物語を展開するために手駒としてのキャラクターを配す作品と、魅力的なキャラクターを活写するために副次的に物語が用意される作品がございます。もちろん双方ともに魅力的な作品というものも世の中には沢山存在しておりまして、そうしたものは時間というヤスリにも耐え傑作として語り継がれる訳ですが、さて、本作はどちらでしょう。
 三話にして未だ物語の全体像がハッキリといたしておりません。今回のキモは國子が自身の目で世界の欺瞞を確認したことなのですが、これで國子が反アトラスの闘士になるのか、それとも別の道を探すことになるのか。興味深い分岐点に差し掛かったところで以下次回でございました。「ヒキ」は満点でございました。
 アトラス側のキャラの描写がまだ断片的なので今後の展開がどうなるものか分かりかねますが、現状國子と別ルートでお話が進むのかもしれません。随分とのんびりした展開だと感じていたのですが、調べてみたら「24回シリーズ」だったようでして、それならばこのスピードもある程度は納得いたしました。
 ただ序盤に一回キャラ同士が交錯するエピソードが欲しいことも事実でございまして、来週辺りそうならないかと期待して待ちたいと想います。作画は・・・、なんと書きましょうか、初回の「キレ」が見られなくて少し残念でございました。