ドルアーガの塔 the Sword of URUK 第10話『ラストリゾート』

 昨日の今日ですが、今回のような気合の入った作画を見せられますと「バーディー7話Bパート」を責める気持ちも分からないでもありません。でもねぇ、そのせいでゴンゾは(ry
 佳境を迎えて各員の奮戦振りが息もつけない速さで展開したお話。ニーバはギルガメスの元にたどり着き、ファティナは力の限り闘い、メルトとクーパは合流、エタナはケルプによって助けられる…。カタルシスの連続でございました。賀東招二さんの構成が見事だとしか書けませんが、それを表現しているアニメーター、美術スタッフ、声優さんの力もこの作品の魅力だと存じます。
 カーヤは捕らえられ、ニーバがカーヤを殺すことをギルガメスは望んでいるようですが、その結果がどうなるのかはまだ不明。この三人の思惑の所在は最後に明かされるのでしょうが、それはどうでもいいのです(笑)前回も書いた通り、この作品のキモはジルが登頂者になれるのかどうかがなのですから。
 「何のために登るんだ?」とウトゥに聞かれて「登頂者だからさ」と答えるジルの格好よさといったら(笑) おじさんのような古い人間ですと、あの場面は派手なBGM流してアップを使い三回ぐらい回りこみするような過剰演出して頂きたいものでしたが、あっさりと流されて少し残念でございました(笑) ジルのモデルは「ジョージ・マロリー」と確信いたした瞬間でございます。
 もしかするとジルはカーヤのこともニーバの事もそして「ブルー・クリスタル・ロッド」のことも、どうでも良くなっているのかもしれません(そんな事はないのでしょうが)。仲間の死や裏切り、様々な困難を乗り越えて「挑戦すること」の本当の意味を、そしてその答えがこの塔の最上階にあるのだから「登る」のでしょう。
 まだ「汚れる前」の純粋な衝動に動かされるジルの旅が「マロリー」のように終わらないことだけが、今の私の願いでございます。