地獄少女三鼎 第十九話『雪月花』

 父親の死で華道「百鬼(なきり)流」家元に就かなければならなくなった花緒里の元へ、異母姉妹の雪奈が現れ財産分与を申し出る。雪奈はそれだけで満足せず花緒里を亡きものにしようと画策したのだが…、というお話でした。「怨み晴らします」という事が物語のコンセプトなら今回のお話は至極真っ当なお話なのですが、ここまで視聴してきた「三鼎」という作品ですと異色に感じてしまいます(笑)
 強欲な雪奈が花緒里を殺そうとした時点でいつもの「理不尽レベル」を超えておりましたし、巻き添え(覚悟の上でしたが)で彼女たちの異母兄の月雄が死んでしまえば「洒落にならん」ですから当然といえば当然…なのですが、彼が死ななければ花緒里が「地獄通信」にアクセスしたかと考えますと…(笑)
 月雄は毒が盛られている事を知っていたわけですから、雪奈と弁護士の悪事を暴き彼らを「百鬼流」から遠ざけることは可能だったでしょうし、そうであれば雪奈も月雄も死なずに済んだはずと考えますといつも「理不尽さ」が形を変えただけなのかもしれません。もっともこのストーリーなら月雄の死がなければ花緒里の決意はなくなってしまいますから彼の死は必然だったとも言えるのでしょうが。
 今回の内容は(愛憎渦巻くといった意味で)「昼ドラ」レベルのお話なのですが、「運命に抗って、しかし運命に逆らえない」というこの後のゆずきの運命を示唆するためのエピソードだと考えますとなければならなかったエピソードだったのかもしれません。
 そして物語は核心へ!(笑) ゆずきが次期地獄少女ですか。「地獄少女」の基本設定を了承しておりませんので若干意味不明です。「あい」の前にも別の地獄少女がいたのでしょうか? 「シリーズ3」から観出したつけが出てきたのかもしれません。でもご近所のレンタル店に置いてないんですよ(笑) どうしたものか。