テイルズ オブ ジ アビス♯16『地殻突入作戦』

　「め組」と「い組」の老人たちの犠牲によって窮地を脱したルークたちという熱い展開は「あざとい」と感じながらも全肯定しないわけにはいきません(笑)　老人が未来のために自ら犠牲になる、という行為自体を咎める方もおられるかとも思いますがこれは正しい選択だと思います。子を持ち歳を取れば分かります(笑)　なかなか身につまされる内容でございました。他のメンバーが目的のためには犠牲もやむなしと冷静を装っているのに対し、ルークが痛みを感じている描写が良いですねぇ…。
　そして「痛み」を感じているルークは背負ったものの「重さ」を感じながら前進して行きますが、イオンもシンクもレプリカだったり、ティアが倒れたりとまだまだ前途多難のようでございます。
　一方でヴァンの考え方「運命に支配された世界を変える」という主張には同意しそうになりましたが、そのために今生きている人間は一掃するという考え方は典型的な「悪役」のそれでございました。もう少しするとより深い想いを吐露する場面も出て来るかもしれませんから、それまでヴァンの評価は保留しておくことにいたします。
　こちらも作画は安定…、と申しますか「魅せる」部分に戦力投入が上手くいってると書くべきでしょうか。シンクとパーティーのアクションシーンはいつもながら感心いたしました。それにしてもシンク、致命傷を受けたとも見えませんでしたがここで退場は残念でした。シリーズ全体であまり見せ場らしいところがありませんでしたので、ここで退場ならもっと派手なアクションでも良かったかも、と記しておきます。