地獄少女三鼎 第十二話『真夏のグラフ』

 「やるなぁ・・・」と感心。信夫の「恨みを創作に転換」という部分は至極正当で、こうしたものが全く無い「クリエーター」という人はいないと思いますし、クリエーターで無くとも人は大なり小なり抱え込んでいる「負」の感情でしょう。信夫がそれを上手く生かし漫画家として成功の階段を駆け上がろうとしている描き方に「あれ?これは誰も地獄送りにしないパターン?」と思った矢先の暗転でございました。
 しかし世知辛いご時世でございます。親身に相談を受けてくれた相手を「地獄送り」にしてみたり、そのことよりもビキニを着たときに刻印が目立つ方を気にしている「心」の方がよほど地獄に落ちる資格があると思うのですが、いつものようにそこは不問でございました。本当に連中が地獄に落ちた後だけを描いたお話が観たいものです。
 で、今回一番の見所はいつものように「お仕置きシーン」だったわけですが、紙に描いたキャラを使った実写処理とは恐れ入りました。アイの目が赤い電球に変わっての「いっぺん死んでみる?」はなかなか不気味でございました。眼鏡っ娘の「望」の素顔を信夫が知っていたらフラフラしなかったのにというオチも含めて楽しませていただきました(楽しんではダメなんでしょうが)。