テイルズ オブ ジ アビス♯06『砂漠の雨』

 ジェイド・子安・カーティスやガイそれとナタリアが知らなかったことはともかくと致しまして、ローレライ教団のイオンや同じオラクル騎士団のティアやアニスが「鮮血のアッシュ」と「ルーク」が瓜二つであることに今まで気が付かなかったというのは少々強引だと思いましたが、どうなのでしょう。アッシュとは「所属部隊が違っていたから」ですとか「謎に包まれている存在」といった説明はなかったように記憶しておりますし、こうなりますと「仮面」の有用性というものも一概には否定できませんね(笑)
 パーティ新加入のナタリアの個性や弓の腕前の見せ場を自然に挿入して、僅かな時間で溶け込ませた描写は見事でございました。本作はちょっとした描写(絵でみせる)でキャラを立てることに長けているので、物語の進行だけに集中できるのだと感じました。
 それにしてもルークの鼻持ちならない行動も少しずつ大きくなっているというのに誰一人諌めようとしないのは、他の同行者の心が広いのか、最初から当てにしていないのかどちらなのでしょう。皆大人ですなぁ。当然このままの性格で物語が進行するとも思えませんから、なにか彼を変える大きな出来事があるのでしょう。そしてそれは多分、ルークとアッシュが似ていたということに関係しているのでしょう。
 視聴している者が簡単に推測できる「ヒント」をわかりやすく丁寧に積み上げるというのは大切な事だと思いますし、それは視聴者に対して「フェア」な作り方をしているスタッフの証明と書いても差し支えないと思います。