ブレンパワード 第12話『単独行』第13話『堂々たる浮上』

 姉クインシー・イッサーとの姉弟喧嘩後ノヴィス・ノアに戻ってこない勇を気に掛けつつ、比瑪はアカリとクマゾーと共に街に買出しに出かける。クマゾーが「すいとん屋」でバイトしている勇を発見。比瑪と勇が言い争っている時、不審な人物と連れ立って歩く研作を見つけ尾行。プレート絡みの不正売買を持ちかけられていた研作の窮地を、野菜攻撃で救う。生のかぼちゃは凶器でございます。
 研作は勇を振り切って、隠してあったアンチボディでオルファンに帰るが、勇もクマゾー付きでブレンでこれを追う。内部に潜入することに成功するが、勇が艦内捜索する間待っていたクマゾーは尿意を催しブレンに頼んで外に出してもらう。ブレンとクマゾーの間に気持ちの交流が成功した(笑)
 お約束通りクマゾーは迷子になってしまうが、弟たちを餓えで死なせてしまった過去を持つ「シラー」に艦内に居住する子供と間違えられ助けてもらう。が、勇と遭遇して一悶着。クマゾーの魂の叫びがシラーの心に届いて脱出は成功、迎えに来ていた比瑪たちと合流。その時オルファンが浮上を始めた。(第12話「だいたいあってる」あらすじ)

 浮上を始めたオルファンは監視衛星を破壊、浮上の影響で沿岸部は津波に襲われ多くの人たちが犠牲になっていった。オルファンのこれ以上の浮上を止めたいノヴィス・ノアは、対策としてブレンやプレートのオーガニックエナジーを「重し」として使うことを試みようとする。ジョナサン、翠博士と懇ろな関係になる。お互いの思惑が提示されるが、大人は汚いと思いました(笑)
 浮上して無防備になるオルファンのために、大量のグランチャーが投入され、作戦行動中のノヴィス・ノア側のブレンと戦闘になる。疲れからアイリーン艦長の針治療中だった勇は出遅れ、ユウブレンは搭乗者なしの状態で戦闘に巻き込まれるのだった。(第13話「だいたいあってる」あらすじ)

 勇はいつもイライラしている訳ですが、その原因は他者に認められたい、自分を分かって欲しいというところから出ているのではなくて、人の気持ちは分かるし事情も分かる、本当はもうそんなことはどうでもいいと思っているのに素直にそれを認めることができない自分にハラを立てているだけである、という描写がございました。富野監督を凄いなぁと感じるのはこういう時で、キャラにきちんと血を通わす努力を決して厭わないところだと思います。
 絵としては古さも感じてしまうところが多いのですが、内容は最近の作品と比べても遜色の無い作品でございます。