機動戦士ガンダムOO 2ndシーズン ♯03『アレルヤ奪還作戦』

 快調でございます。本編で語られます「世界」や「主張」には賛同しかねるところも多かったりいたしますし、歳を取ればそうした書生論に単純に共感できなくても当たり前なのかもしれません。ですがここまでの再開3話を拝見したところ、そうしたものは押さえ気味に語られるに止まっておりまして実に快調でございます。
 それが本編に必要である事は理解しておりますから全面的に否定するわけではございませんが、やはり本作は娯楽作品だと思いますからどちらに偏るのではなくバランスが重要だと考えております。そういう意味でこの展開は上手いの一言だと思います。やはり「ガンダム」は戦闘シーンが一番映えますね。量産型「ジンクスⅢ」との戦闘はロングショットが多く、戦闘内容を把握しやすい構成になっていたこともありまして好感が持てました。
 さて内容、というより描写上疑問に思うところ、刹那の移動手段や時間のことがあるのですが、しかしそこを丁寧に描いて整合性を高めたところで喜ぶのは一部のオタクさんでしょうし、そのために「尺」が足りなくなって本編を圧迫するようですと本末転倒ということにもなりかねませんので「察してくれ」ということでスルーいたします。
 今回は「刹那」「ティエリア」「ロックオン弟」に続いて「アレルヤ」も現場復帰、それぞれの「ガンダム」が活躍する描写だけで満足いたしました。ロックオン弟は身体的に秘密がありそうな話をそれとなくバラしてあったり、カタロンと内通しているらしい描写もあったりと、なかなか重要なポジションを任されているようですが、アレルヤティエリアもその背景は複雑ですし全てにオチをつけるのに26回(?)くらいで足りるのか、始まったばかりではありますが心配しております。
 他にも「沙慈とルイズ」ですとかその二人と因縁を持ってしまった「ネーナ」との対峙、もちろん本筋のソレスタルビーイングアロウズそしてカタロンの対決と「リボンズ」の思惑、「乙女座の彼氏」でやコーラサワーさんとか・・・。本当に盛りだくさんでございます。大丈夫でしょうか?
 こう書いてきて主人公であるはずの刹那が今回は一番影が薄いと思っておりましたら、最後の最後で女連れ込みやがりましたよ!
 この「マリナ」というキャラの意味がシーズン1でも疑問だったのですが(もしかすると「イリーナ姫」のポジションなのかもしれませんが)、ソレスタルビーイングに入ってどうしようというのか今後の展開に期待します。・・・というように引きの見事さはまだ健在でございました。うん、十分面白いアニメに(今のところ)仕上がっております。来週が楽しみでございます。