コードギアス反逆のルルーシュR2 TURN 24『ダモクレス の 空』

 激戦のクライマックスなので各所で死人が大量発生するのだという先入観で観ておりましたので、久しぶりに胸が痛みながら、それでいて興奮しながら視聴させていただきました。良い意味で期待を裏切った盛り上げ方は手馴れたものでございました。
 結局明確に亡くなられた方は「ディートハルト」さん一人だけという(次回に持ち越しの方も若干名おりましたが)意外な展開でしたが、別の見方をいたしますと順当なのかもしれません。作品として主要登場人物の大半が華々しく戦場に散るという選択肢もあるのでしょうが、ルルーシュの描いた未来が本作のエピローグとして用意されていると仮定いたしますとこの選択肢はありえない。多分その「未来」にはこの戦場で命をかけて戦っている、「今」を懸命に生きている当事者が絶対に必要になると思うからです。
 「今」敵・見方に分かれていようとも、いえ、敵味方に分かれているからこそ必要な存在になるのではないかと推測いたしました。だから「死なない」「死なせない」。キャラを退場させる事に躊躇うような監督ではありませんから(そうでなければ汚名を着せてユーフェミアを退場させはしなかったでしょう)、生き残らせたのにはそれなりの意味があると思うのです。
 「死んだ」と思っていた「コーネリア」は生きており、これからの彼女に必要な支えとして「ギルフォード」も(視力を失っていたようですが)生きておりました。扇もヴィレッタも藤堂も千葉も玉城でさえも(笑) 生き残ることでしょう。裏に回って傍観者になってしまったディートハルトには少し厳しい裁定が下されてしまいましたが、「生きる」という力が足りなかったからということなのかもしれません。
 ・・・と、思い込みで書きましたが、次週で全部ひっくり返される可能性がございますので良い恥さらしになりそうで怖いなぁ(笑)
今週のルルーシュくん
 宿敵シュナイゼルをも手に入れて、(未だ全容もわからない)「ゼロ・レクイエム」の前の最後の壁が「開眼」ナナリーという、監督に玩ばれてしまった己の運命を呪っていることでございましょう。じっくり話し合う時間があればお互いの誤解も解けると思うのですが、そうなりますとナナリーは自分のした罪の大きさに耐えられるのかどうかもわかりません。
 世界は救えても、妹と自分の運命まで救えるほどルルーシュくんは器用なタイプには見えませんし、そもそも女心の理解度は最低と定評がございますのでナナリーを説得するのは難しそうでございます。ここは監督の慈悲にすがるしかございません。