RD 潜脳調査室 第24話『地球律』

 「ジェニー・円」の計画を阻止するために、調査室の面々が各自出来うる最善の方法を最良の場所で奮闘しながらも、運命の「気候分子」は散布されてしまった・・・と観るのが普通だと思うのですが、今回は悪役であるジェニーさんの格好良さに目を奪われてしまいました。
 確かに自分の設計したプラントのセキュリティに絶対の自信があったとは思うのですが、書記長やソウタが動いていることは分かっていたのですから、ある程度の警備の強化はできたでしょうし、ましてソウタと一対一の対決をする理由は見当たりません。
 ですがジェニー自身の「科学者」としての良心がこの計画の危うさを感じていて、それでありながら「事業者」としてのジェニーは膨大な時間と莫大な資金を投じたこの事業を今更引き返すことも出来ず(しかもスタートは世界の救済という「善行」です)、といったジレンマに陥っていたのではないでしょうか。
 だから彼は「賭け」た。もし自分が正しければ計画は実行される、もし間違っていたのなら彼らによって阻止される、と。そしてソウタと対決をし、敗れたことによって彼は自身の誤りを悟った(ように)見えました。・・・すみません、妄想です(笑) ですが今回のジェニーは存在感ありすぎで、これまであまり活躍できなかったことが惜しく思えたものですから・・・。
 さて、満身創痍のソウタがプログラム解除完了!と思えた瞬間、台無しにしたのがファーストシーンでジェニーが飲んでいたシャンペン(「Moe」の表記がございましたので、多分ベタですが「ドン・ペリ」でしょう)がご破算にしてしまうというところは印象的でございました。
 それと今回のアクションシーンを観ていまして、改めてI.G.のアクションは「痛さ」が伝わってくると感心いたしました。「良い動き」というのはそこかしこのアニメでも拝見できるのですが、「痛さ」というのはなかなかお目にかかれませんからこれは貴重でございます。
 物語が佳境ですので仕方がないと言ってしまえばそれまでですが、今回も「プニ分」が不足しておりました(笑) 来週は最終回(?)でしょうけれども盛大に「プニ」「ぽっちゃり」を見せていただきたいものでございます。