マクロスFRONTIER 18話『フォールド・フェイム』

 グレイスが本性を現してシェリルが絶望に打ちひしがれるお話。歌姫としての終焉と存在自体の終わり(つまり死)を同時に宣告するとは、スタッフの「ドS」ぶりも極まった感がございます。このままシェリルに救いがないお話でも問題はございませんが、なぜか私には彼女が不死鳥のように甦る展開も予想されるのでございます。昭和のアニメで育った弊害なのでしょうね(笑)
 「ドS]といえばアルトに対する扱いの悪さもそうですね。ランカを守ってくれとオズマから託されたというのに、そのポジションはブレラが居座って居場所がなく、シェリルを助けろとミシェルから助言されても矢三郎兄さんに持っていかれる。普通主人公は物語の中で成長するものですが、アルトの場合同じところをぐるぐると回っているだけに見えてしまいます。これは「そう都合よく立ち回れてたまるか」という総監督の意思なのでしょうが、何故か嫉妬されているとしか思えないのでございます(笑)
 今回も同時にいくつかのストーリーラインが進行しておりましたが、どれもがひとつの終着点に向かっているのが見えるので散漫な印象を受けないですみます。この構成力は見事でございます。ただ「受け手」の私のメモリーは既に一杯一杯で、V型感染症のお話なんて来週まで覚えていられる自信はありません(笑)