RD 潜脳調査室『食』

 作品内で最多(?)の死者を出したエピソードでしたが、いつも以上ののほほんとしたコメディタッチのお話で見所も満載でした。特に食べ物(笑)
 よく「宮崎駿監督の作品の食事シーンは本当に美味しそう」と言われておりますが、あれは「食べているキャラたちの仕草が美味しそうに見える」のであって、食べ物自体は私にはそれほど美味しそうには見えなかったり致します。いえ、あの仕草をアニメートすること自体奇跡的なことなので、批判しているわけではございませんよ。
 本作は常々「食べ物が美味しそうに描けている」と感心しておりましたが、今回はその食べ物をフィーチャーしてのエピソードだったわけでございます。深読みすれば「食」にまつわる様々なことが内包されているかとも思うのですが、今回はそれよりもミナモのくるくる変わる表情ですとか、波留の可愛らしい描写、真顔で「メーカー純正オイルが好み」と言うホロンの可笑しさに目が奪われてしまいました。
 こういうエピソードをこの作品で拝見しようとは思いもしませんでしたが、違和感の無い仕上がりに好感が持てました。ただ、1話を観たときの印象からは遠い所に来てしまったとは思いますが。波留と久島だけの物語でしたらこうはならなかったのでしょうが、ミナモという異物を投入した結果なのでしょう。好みの分かれる作品でございます。
 ピーマンが槍玉に上がっておりましたが、あの苦味は子供の頃から好きだったものでミナモの気持ちが理解できませんでした(笑) 私にとってはピーマンより椎茸の方が不気味な食べ物でございました、あの食感は!今は大好きなんですけれど。軽くあぶってから少し醤油を垂らしたものなんか特に(笑)
 次週はホロン対ソウタのアクション巨編(?)みたいですので、I.G.の本領発揮かもしれません。