RD 潜脳調査室『スーマラン』

表題はフランス語で「スー(sous)」は英語の「サブ(sub)」、「マラン(marin)」は「マリン(marine)」に当たります。「海中」とか「海底」とかいう意味になりますから、「海関係」では有名なブランド名なのでしょうか、そちら方面には疎いのでよく分かりません。
さて、この作品の説明も前回までで一通り終わった様で、良い意味で普通のエピソードに突入いたしました。今回は「スーマラン」ブランドのサングラスを廻るお話でしたが、見所は満載。ミナモやホロンの何気ない(こともないですね)会話中、ホロンにプログラムされた「いやな顔」をミナモだけに見せて視聴者には想像させるに止めた演出は上手かった。どんな顔であろうと絵で見せるより説得力がありました。なんでもかんでも見せたら良いというものではない好例だと思います。
一方でアクションシーンは「これでもかっ!」というくらい見せてくれました。I.G.のアクションシーンは定評があります(最近では『精霊の守り人』の「人でなく虎でなく」のアクションシーンですとか)が、本当に見事でございます。武道として正しいとか間違っているとか語れるほどの素養は当方持ち合わせてはおりませんが、「見せるアクション」としてはこれだけ描いていただければ十分でございます。
この作品の本筋とはあまり関係がないと思えますこのアクション描写は、手を抜こうと思えば演出でいかようにも出来てしまう物なのですが、このスタッフは手を抜きません。こういう積み重ねがスタッフのスキルアップの手助けになるのでしょうし、制作会社の評価にも繋がるのでしょう。
さて本編はミナモの可愛らしい表情がたくさん観る事ができました。当初はこの「ぽっちゃり」キャラに若干違和感もあったのですが、5回も観て慣れてしまったようです。ミナモの波留に対する気持ちが見ていて楽しくなってしまっているのはスタッフの手管に嵌っている証左なのでしょうね。今回波留はラストにしか登場しませんでしたが、一番美味しいところを持っていきました。ソウタも心配顔で二人を眺めていましたが、お兄ちゃんとしてはそりゃあ心配ですよね(笑)