Project Blue地球SOS『超兵器出撃!地球最期の戦い!(前編)』

物語りも最期を迎えて、本来ならば大盛り上がりしても良いところですが結構地味に展開しておりました。見せ場としてはクレイトン大尉が命を賭けてユニバースナイトの打ち上げを助けるところなのですが、どうなのでしょう。この作品に対する違和感は、あちらこちらで「こんなこともあろうかと・・・」という展開があるのに、こと人の生き死にに関してはシビアな展開ばかりが目立ったことです。
当初は「戦いである以上人が死ぬのはしょうがない」と考えておりましたが、ここに至って考えが変わってしまいました。多分キャラクターたちの掘り下げが充分でなかった事が原因ではないかと思います。メインキャストのビリーやペニーはそれなりに描写されていましたが、クレイトン大尉の扱いは決して充分だったとは言えません。設定のようなものは語られていたのですが、それに血肉を与えるエピソードが不足気味だったため、せっかく格好良く死んでいったというのに、それに対するインパクトがそれ程感じられませんでした。残念。
ストーリーを追いかけ過ぎると人物の書き込みが足りなくなってしまう、人物に比重を置くとストーリーが破綻してしまう。バランスが難しい作業ですが、初回に見せてくれた「パワー」からこの作品のスタッフはそれ位の力はあると思うのですが・・・。これも「尺」の問題なのでしょうか?なんでもかんでも尺のせいにするのは心苦しいですが、他に問題点が見つからないように思えるので仕方ありません。
次回最終回。幸せな結末(必ずしも「ハッピーエンド」を指しているわけではありません)を迎えられますように。