山ねずみロッキーチャックのこと

現在視聴しているアニメの大半(アニメじゃなくても平日はTV観ている時間がありません)が週末に集中している関係で、水木金は書くことがなくなってしまいます。困りました。いや、別に困ることはないのですが。
さて、自室のテーブルの上に識別不能のビデオが散乱しております。DVDやHDDならファイルを開いたりチャプターを見たりすれば内容がわかりますが、テープは走らせて見ないと内容が分からないと言う不便な代物で、だからこそ日頃の管理が大切なのですが、すでにカオスですので放置が基本姿勢になっております。その中の1本を再生すると「山ねずみロッキーチャック」の最終回が始まりました。
つい最近NHK・BS2で放送されていたものを録画したままだったようです。他のお話は全部観ていたのに、最終回だけ時間の都合がつかなくて未見のままでした。これでやっと私の中で物語が終わりました。
この作品には見所はありません。物語がないと言ったほうがよろしいのかも。いえ、細かい物語は存在していますし、何かを読み取ろうとすれば教訓めいたものもがざいます。しかし大きな物語、たとえば「母をたずねて三千里」に見られたような1年間をかけてマルコの「旅」を描いたような作品の幹が希薄すぎて読み取れないのです。
だからといってこの作品が「母・・・」より劣っているとは思ってはいません。作品のスタイルが違うのですから、物語の作り方が異なっていても優劣は付けるわけにはいきません。この作品は森の1年をロッキーを通して描くのが主題ですし、今のアニメでは観ることが出来なくなってしまった「動物の動き」が堪能できました。
今の目で観れば不満(特にバンクの多さはとても残念です。しかしその思いは当時のスタッフの方が強いとは思います。なぜなら作画監督森やすじさんですし、スタッフの多くは東映動画からの転出組なのですから、彼らがあのレベルで納得していたとは思えません)はありますが、それももう昔のことです。断言してもいいですが、この手のアニメは2度と作られることはありません。
この作品が今観られる幸せ、その事を噛締めて記憶の中にしまい込むことにします。