びんちょうタン『クワガタついてるびん』『おイモの季節びん』

『クワガタ・・・』はびんちょうタンたちの何気ない一日を描いた回。その中でクヌギたんびんちょうタンに字を教えるたり、手を繋いで歩いたりするシーンは、ほのぼのとして心温まるエピソードでした。字を教えてもらったお礼の手紙をその日のうちに書いて届けます。多分初めて友だちから手紙を貰ったのでしょう。「クヌギたん こんにちは おわり」と短い手紙なのですが、クヌギたんはこの手紙から色々なものを読み取ったようで大喜びしてしていました。そして手紙を出したびんちょうタンは夕日に向かって「私は 生きてるのが 好き!」と夕日に向かって叫ぶのですが、この辺で胸に来るものがあります。・・・歳を取って涙もろくなった身にはこの作品は危険です。
『おイモ・・・』は「おイモ」を中心にした回。びんちょうタンは貰ったおイモを友だちに分けて上げます。クヌギたんの「ベイクド・ポテト」発言は笑えましたが、びんちょうタンから貰ったおイモを綺麗なハンカチに包んで大事そうに抱えるところは、この子の寂しさや優しさ嬉しさが伝わってくる良いシーンでした。おイモもあんなに大事に焼いてもらえば本望でしょう(笑)
残ったおイモは「ちくタン」「れんタン」「さじ」と一緒に落ち葉を拾って焼き芋で美味しく頂いたのですが、ここまでのお話でこんなに楽しそうなシーンは無かったのにスタッフは改心(?)したのかと一瞬思いましたが、「賑やかな後の寂しさは一入」な訳でありまして、誰も居ない家に帰るびんちょうタンの悲しげな顔は見ていて辛かった。ただ、以前と違うのは今のびんちょうタンにはお手紙を書く相手がいる、と言うことなのでしょう。「クヌギたん こんにちは おイモは美味しかったですか? わたしは 美味しかったです お・わ・り」という野中藍さんの声はどこか楽しそうで、上手い演出でした。