四月は君の嘘 第19話『さよならヒーロー』

公生と凪の連弾を聴いてもう一度演奏することを望んだかをりは手術を決意する。一方公生はコンクールの予選に臨んでいた、というお話。
懸命に生きることを選んだかをりが切なく、彼女が死ぬ意味があるのか疑問が大きくなってまいりましたが、…それはこの作品の幕が閉じてみないと分かりませんね。
ただ、今の彼女は生きることを選んでそのための最善を尽くそうとしておりますので、この過程は意味があると信じております。
武士覚醒。
彼にとって憧れの対象だった公生でございますが、それではいけないと気が付いたことで次のステージへ登れたようでございます。武士に必要なのはヒーローではなくライバル。競い合いながら同じ道をずっと歩いて行くライバルってことですね。
時間や点数といった絶対的な基準で優劣を競うスポーツとは違い、人の感性に訴える音楽家の場合同じ場所へ至る必要はございません。
肝心なのは自分だけの場所を作ること。
彼らは進むべき未来を見つけましたが、だからこそかをりの未来が閉ざされているのが辛く悲しく切ないのでございます。