棺姫のチャイカ 第6話『紅と白と』

トールが紅いチャイカリクルートされたお話。
この作品が好きな理由を考えながら今回のエピソードを視聴させていただいたのですが、ようやくその理由のひとつを確認。それはこの作品世界を「死」が覆っているからのようでございます。
トールの望みは戦場へ帰ることであり、その望みを叶えてくれそうなチャイカに出会ったことは僥倖だったのかもしれませんが、その戦場もいつかは終わり再び退屈で平穏な日々に戻ってしまうのですから、トールの本当の望みはそれではないはず。
彼の本当の望みは戦場に生き戦場で死ぬことなのでしょう。そしてチャイカという仕えるに足る主を得たことで、その主のために死ぬ事こそ彼の至福ではないでしょうか。
満足した死を迎えるために戦場を望む。
それは自殺願望とは違っておりまして、あくまで戦いの中に身をおくことでしか生を実感できない故なのですが、行き着く先は死しか無いのですから随分と思い切った男を主人公としたものでございます。
もう一人の主人公のチャイカに致しましても今のところ遺体を集めることが目的となっておりますが、その先に待っているものも決して明るい未来を想像はできません。
お互いが市に向かって歩んでいるとしか見えない処が気に入ってしまったのかもしれません(笑)
とは申しましても未来は不確定でございまして、チャイカにとって遺体を集めた先に待っているもの次第で彼らの運命は大きく変わるでしょうし、もしかするとこの物語はそこから先が本番なのかもしれません。
そして2期決定。
1クールはおろか2クールでもこの物語を語り尽くすには足りないような気が致しますが、まあ2クールあれば遺体を全て集めるところまでは見ることができそうですし、…大丈夫だよね(笑)