八犬伝−東方八犬異聞− 第15話『廻縁』

大角の家の周囲の結界を張っていたのは大角の愛猫ノロで、彼はある男から大角を守ろうとしていた、というお話。
八犬伝なのに猫の物語(笑)
こうしてひとつひとつの完成度の高いエピソードを積み重ねているから「八犬伝」本体のお話はそれほど進行が早くなくても「待てる」所以なのでございましょう。
ノロの想いに大角が気付くシーンが描かれていればとも考えたのですが、それこそ蛇足でございまして大角が気付いていない訳がございませんし、あの「玉」が机の上にあっただけで十分だったのですね。
人形を完成させるために必要だった二つのもの、過去の妄執(それが義父という形で現されていた)との決別と未来への希望(信乃と里見の繋がりで表現)でございまして、それが落ち着いた雰囲気で描かれておりました。
次第に「仲間」が集まってまいりましたし、伏姫の存在も大きくなってまいりましたので核心は近いようでございます。