氷菓 #12『限りなく積まれた例のあれ』

「カンヤ祭」開幕、しかし古典部の面々の表情は暗い。原因は文集「氷菓」の発注ミスで捌けそうもない大量の文集が届いてしまったからだった。なんとかしようと約一名以外は頑張るのだったが、というお話。
今回は「関谷純」がその形態に大きくかかわった「カンヤ祭」のお話でございまして、その楽しそうな様子はえるの落ち着きのなさ(笑)で良く表現されておりました。
関谷氏にとっては複雑な想いばかりが残る文化祭でございましょうが、もし彼が生きていて、そして後輩たちの楽しそうな様子を見たのなら、あの時彼が打ちのめされて去って行ったこのお祭りにも意味があったと感じてくれるのではないか、それともこんなバカ騒ぎのために青春を無駄にしたのかと怨嗟の声をあげるのか。…知りたいところでございます。
ということで今回はこれといってミステリはなかったように見えたのですが、一箇所中庭でアカペラを唄っていた学生たちのクーラーボックスからモノがなくなっていたという声が聞こえましたので、その辺なのかな?
個人的には「30部の発注が200部に誤発注」の方が気になりまして(笑)、どこをどう間違うとそうなったのかなぁ。「30部で300部」なら桁間違いなのですが、中途半端な間違いに意味はないのか?
…些細なところが気になってしまうのも、この作品の世界に慣れさせられてしまったからでございますね(笑)
まだミステリの正体は明らかになっておりません。