HEROMAN EPISODE#10『APPROACH』

「戦後」三ヶ月経った近況描写。
まあ政府の対応といたしましては、侵略者がいなくなったから万事めでたしとはいかないのでしょうが、世の中知らない方が良い事もある訳でして、何故「力のある者」が誰も彼も「敵」と認定してしまうのか不思議。
いや「不思議」ではありませんで、ここから問題を提起する作品が日本には昔から存在しておりまして、一番有名な作品ですと「無敵超人ザンボット3」でしょうか。・・・違いますね(笑)
う〜ん、なんと書くと宜しいのか分からないのですが、政府という大きな組織に追われるという作品ですと状況は厳しいのですが、主人公のジョーイには政府と「力」で対抗するもの(ヒーローマンの事です)があって、結局「ファンタジー」の枠から飛び出すまでには至らない。
でも「民衆の敵」というお話になりますと「ヒーローマン」と共に行動する事自体がジョーイの弱点になってしまう。外からの敵と後の敵に囲まれて苦悩や葛藤が生じる。・・・いやこれですと作品コンセプトから離れすぎておりますね。
本作は「観ているもの」「描かれていること」が全て、手札は皆オープンにしているからこそ実に分かりやすい作りになっております。私にとってありがたい事に覚えなければならない複雑な「専門用語」も「設定」もございません。
ただ「単純」と「分かりやすい」では意味が大きく異なっていると思いますし、本作はどちらかと申しますと・・・、いえ、まだまだ(笑) これからは「人間中心」の物語になりそうなので、そこに期待をしたいと思います。
今回はリナのデレッぷりが大変楽しゅうございました。でもなぁ、兄ちゃんが人間界から離れて行ったすぐ後でジョーイにアプローチするお話も「なんだかなー」なのですが。スタッフに「傷心」って概念はないのか?